5月も今日で終わり。
毎月恒例のR子さんへのお給料、T子さんへの生活費、
そしてメッセージを送ります。
今月はこんな話です。
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【素直に頭を下げる】
2012・5・31
藤原東演住職の心に響く言葉より…
若いときは、頭を下げることがなかなかできないものだ。
人にこびへつらうようでいやだし、
陰では悪口を言っているのに本人の前ではていねいにお辞儀をする、
おとなの慇懃(いんぎん)無礼な態度が鼻持ちならないと感じるからである。
確かに年をとると、相手にメリットがあるかどうかとか、
優越感をもてるかどうかなどを計算して、
頭を下げる確度が微妙にかわるところがある。
あるとき友人と役所に行った。
ある課の職員がひどく横柄で、
ふんぞりかえっているさまが大変不快であった。
帰り道、友人はよほど腹が立ったのか
「まだ若いのに。あいつはあれでもう成長しないな」と予言した。
案の定、その職員は5年後に汚職で御用になった。
頭を素直に下げられなくなったら、
自分の人間としての成長がそれこそ頭打ちになるということを、
この話は証明している。
禅宗の修行では、低頭(ていとう)といって、
畳に額をつける作法を徹底的にしつけられる。
たとえば街を歩いていて他の修行道場の雲水に出会ったら、さっと頭を下げる。
そして相手より先に頭を上げたら、上げたほうが未熟なのだと言われたものだ。
だから、会ったら根性比べであった。
つまり、頭を下げることができるほうが、人として格が上なのだ。
※『人生はゆっくり変えればいい!』成美文庫
人の気持ちは行動や動作に表れる。
自分の方が偉いと思っている人は、
人に頭を下げられない。
目の前の人が深々と自分に向かって頭を下げようと、
決してその人以上に頭を下げられない。
横柄で、ふんぞりかえっている輩は、我が強い。
「オレが、オレが」、という我の強い人は、
自己中心的で、人のことなど考えることができない。
だから、我を抑えるには「人を喜ばせ、感謝する」という、
その真逆をやること。
人の幸せを考えれば、自然と頭が下がるようになる。
逆に、頭を下げることができるようになると、
人に幸せを考えることができるようになる。
「実るほど頭(こうべ)を垂(た)れる稲穂(いなほ)かな」
誰に対しても、素直に頭を下げることができる人でありたい。
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