3月6日は


2021年03月06日

今日3月6日は
僕にとって大切な日です。
しかしながら
僕以外の人には今日は
「普通」の日
なのかもしれません。
高校を卒業し
理容師になるために
東京へ出て行った日である。
様々な感情が
頭の中を去来した
18歳の多感な時期
住み慣れた街を離れること
家族や友達との別れること
自分の周りの環境を
強制的に変える事で
新しい自分になりたかった
自立した大人になりたかった。
その時の気持ちは鮮明に覚えているが
あれから30年近く経ち
当時の自分の年齢に
近づく子どもたち
当時の父や母の年齢に
近づく自分
そして
理容師として自分を受け入れ育てると
決意してくれていた師匠の気持ち
自分以外の周りの人たちの心情が
すこしずつだけれど
わかってきた様な気がする。
自分は父の様に
息子たちを18歳で手元から
離すことができるのだろうか
自分は師匠の様に
生意気な18歳の若者を
あれだけの情熱を持って
育てることができるのだろうか。
我が家のこどもたちは果たして
親から離れること
自立して生きていくことを
選択してくのだろうか
その時に自分は
どんな言葉を口にするのだろうか・・・
毎年、この日は
東京の師匠へ電話をしていたのだけれど
もうその師匠も居らず
例年に比べて
失って初めて師匠の偉大さと
愛情に気づくバカな自分に出会った。
一人暮らしを初めて数日。
必要なものは
全て揃えて準備は万全で
東京へ乗り込んだのつもりが
足りないものがあることに気づいて
初めて買い物に出かけたのが
当時山形にはなかったセブンイレブン。
そこで東京生活で初めて買ったものが
この爪切り(680円)である。
一人暮らしとは
こんな些細なものにも
お金がかかってくるんだなぁ。
今までは親の用意してくれていた環境の中で
住まわせてもらっていたんだ
親元から離れて暮らすという事は
自分の身の回りのものは
すべて自分でなんとかしなきゃ
いけないんだなと
レジのお姉さんにお金を払いながら
しみじみと思った18歳の春。
30年近くたった今も
現役で使っている爪切り。
子どもたちが使ったりしていると
「この爪切りは父ちゃんが
初めて東京で買ったもので・・・」
と、僕の上京物語を
何度も子どもたちに話してしまう。
彼らはまたかといった顔してる。
毎回繰り返されるやりとりに
おかしくて
デジャヴのようで
不思議な気持ちになるのだけれど
それでも
僕にとっては
1年間で最も大切な日の
ひとつなんだよと
また今年も思い出し
話してしまうんだ。

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