あなたの話を聞いていますよ
2013年04月01日
今日は月末なのでR子さんにお給料、T子さんに生活費、そしてお手紙を渡します。
今月はこんな話です。
【あなたの話を聞いていますよ】
話し方研究所の福田健氏の心に響く言葉より… 2013・3・31
聞くのは黙ることではない。
話すことである。
ところが、いまだに〈黙って聞いていればよい〉と思っている人がいて、
〈話すより聞くほうがラク〉と、心のどこかで呟(つぶや)いている。
「黙って聞いているだけ」では、聞くうちに入らない。
聞くのにも、話し手という相手が目前に存在しているのだ。
聞き手に黙っていられると、話し手はどんな気持になるだろう。
「そうそう、そういうことってあるんだよね」
「あ、それ、私も見た!近頃よくやってるCMでしょ」
などと言葉を返してくれると、ホッとして、次が話しやすくなる。
聞くとは返すことである。
話し手としては、反応が返ってくるから手応えを感じ、
次の言葉が浮かんでくるのである。
聞き手の役割は、話し手が話しやすいように聞いて、
話を促すことである。
ある課長は、部下の話を聞くのに、
目をつむり、腕を組んで聞く癖があった。
「そのほうが、話に集中して聞けるものですからね」
彼はこのように言うのだが、〈話しにくくて困る〉というのが部下の本音である。
何度か通って、やっと新規の契約がとれて、喜び勇んで報告に行くと、
課長は相変わらず、腕組みをして目を閉じたまま…
「ほめられるとばかり思っていたのに、張り合いをなくしますよね」
上司も部下も、恋人同士も、聞き手になったら、
「笑ったり」「頷いたり」「ちょっと楯突いたり」などして、
話し手にかかわっていく。
ある知人の娘さんから、会社説明会に参加するときの
「話の聞き方」について教えてほしいと言われた。
そこで、「難しいことなんか何もないよ。三つだけ実行すれば、それで充分」と答えた。
① 明るい表情をつくること。
② 要所要所で頷くこと。
③ 大切だと思った箇所はメモをとること。
この三つ。
1週間後、その彼女から電話をもらった。
「説明会が終わって、帰りがけに説明をしてくれた人事課長に呼び止められ、
『熱心に聞いてくれてありがとう。わが社の試験はぜひ受けて下さいね』と言われました。
びっくりしました」
いかにも嬉しそうな声だった。
大勢の無表情の学生たちの中で、
明るくにこやかな表情で頷きながら、
時折メモをとって聞く彼女の姿が、人事課長の目にとまったのだ。
聞くという行為は、「あなたの話を聞いていますよ」との発信なのだ。
『人生は「聞く力」で9割変わる』経済界新書
話やすい人と、話にくい人がいる。
話にくい人は、腕や足を組んだり、
相槌や頷きがなく、無表情で反応がない人。
反対に、話をしている途中に、メモなど取ってくれたりしたら、
飛び上がりたくなるほどうれしい。
頷き、相槌、笑顔、驚きの表情…
あなたの話を聞いていますよ、というサインを出し続けたい。