ブライトウ⑤【美味だれ焼き鳥】
2017年04月03日
ヨメさんと家族が部屋で出かける準備をしている間
僕はホテルのフロントへ行き
今晩の食事するお店の情報収集。
フロントのお兄さんに
郷土料理のお店もしくは
名物美味だれ焼き鳥のお店どこか良いところありませんかと聞いてみる。
すると
オススメ焼き鳥やマップを渡される。
これじゃわからないから
お兄さんのオススメのお店って
この中でどれかとさらに聞いてみると
このお店です!と
一軒だけを強く推してくる。
そのお店はマップの①になっており、
距離もほどほどあり
道路も入り組んでいてわかりやすいとは
とても言えなかったので
もっと駅の近くでオススメありませんか?と聞くと
それでもこの①のお店が良いという。
家族で行きたいので子どもも受け入れてくれて
焼き鳥以外のメニューもあると嬉しいと
さらに伝えると
結構大きいお店なので対応してくれるはず!
ただ、すごく混むお店なので事前に予約をしたほうが良い!
とゲキ推し。
いや〜。そんなに混むところだとお店に迷惑かけるといけないから〜。
と軽く辞退しようとすると
「絶対行ったほうが良いですよ!」とお兄さん。
じゃあ予約してみようと電話してみる。
それを嬉しそうに見つめてくるお兄さん。
(予約取ってくれるわけではないのね)
電話をかけると、元気のない声で女性が出た。
「初めてなのですが、家族5人でそちらにお邪魔したいと思っていますが
これから予約できますか?」
と丁寧に聞くと
「はぁ〜。(ん?ため息?)うちは6時から開けるお店なので
その前に言われても困ります。
6時に空くのでその時まで来てみてください。」
とため息まじりに超そっけない対応。
こりゃダメだと思いお兄さんに
「予約はできないって断られました。他に行こうと思います」
と言うと
「あれ〜?おかしいな?でもまず6時にそこ行ってもらって
ダメだったら他行ったほうが良いですよ!」
とゴリゴリ推し。
そこまでいうんなら・・・。
電話の対応が気になり少々気乗りしないながらも
たまたま出た人が悪かったのかなと
気を取り直して家族揃ってその①の焼き鳥やさんへ向かう。
大通りから小さな路地を二度三度と曲がり
一度店を見過ごしを通り過ぎ、引き返してお店に到着。
ちょうど6時だ。
暖簾をくぐり引き戸を開けると
店内は思っていたよりも綺麗でモダンな感じだった。
席は大きいテーブルが見えるところでも3卓ほど空いている。
よかった・・・。
「子ども入れて5人なんですけど」
と言うと電話の主であることが明白なおばさんが
顔をしかめながらやってきて
いらっしゃいませなどの言葉もないまま
調理場に向って
「5人て言うんだけどどうする〜?予約の⚪︎⚪︎こっち動かしてでいいよね?」
確認をとって
「ここどうぞ」
と入り口の近くの席に通される。
(なんだよ。予約受けてるじゃないか。しかも6時に来たのに
もうカウンター席で飲んでる人いるじゃないか)
と思っていた矢先、
「注文は聞きにくるからそれまでは声かけないで」
と言い放っておばさんはいなくなった。
ヨメさんと顔を見合わせ二人ともキョトンとしてしまう。
ヨメさんはまあまあ、と
不機嫌になりつつある僕の心をお見通しで
なだめるような目で見つめてくる。
そうだな。
今回の旅行は「楽しむため」に来たんだから
少々は我慢。
店内には上田らしいポスターが貼ってある。
5分ほど談笑していると注文を取りに来た。
みんなお腹が空いているので
焼き鳥をじゃんじゃん頼む。
ほとんどの焼き鳥が一本100円、
ちょっと高いので130円くらいでどれも安い。
煮込みにサラダに・・・
お腹が空いているのでたくさん頼んでしまう。
子どもたちは腹減っていると思うので
お腹にたまるサイドメニューの焼きそばを注文。
すると
「焼きそばは一番最後になるけどいい?」
と言われたので
子どもたちお腹すいてるので出来たら先に出るものが欲しいと
冷静に伝えると
焼き台を使うので焼き鳥を焼き終わった後最後になるとおっしゃる。
「じゃあ焼きそばじゃなくても
先に少し早く出るものないですか?
この焼きおにぎりは?」
と聞いた瞬間おばさんは調理台に向かって
「焼きおにぎり食いたいんだって〜。無理だよね〜!」
と大声で叫び
「4個だけならできるって」
と妥協案で調理台に了解をとってきた。
・・・・なんじゃそりゃ・・・・・
「もう出よう!」
とヨメさんに言うと
まぁまぁ・・・
お腹すいてるし、今から場所変えるとまた遅くなるし
と再びなだめられる。
でも・・・・
釈然としない中ビールとジュースが運ばれてきて
今日1日の総括をして
カンパ〜い!!
お通しを食べながら待つこと少々
混雑した店内にもかかわらず
焼き鳥は思いの外早くやってきた。
ヨメさんのお腹をつつき、
「注文したの食べたらすぐ帰ろう」
そう確認して
素焼きの焼き鳥に特製の「美味だれ」(おいだれ)をかけて
食べる。
これが・・・・
ウマイ!
これが超絶にうまかった。
腹も減ってるしどれ食べても
肉が大きくて柔らかくて
甘辛い美味だれが絶妙に合う!!
結局追加で焼き鳥を頼み
長男に「もう当分肉いらない」
と言わせるまで食べて終了。
注文が進むにつれて
おばさんの態度も少しずつ軟化してきたように感じる。
ここからは僕の憶測だが
1一見客であること
2子ども連れであること
この二つがおばさんの態度を硬化させていたのかとも思うが
カウンター席のおじさんもビール注文しようとして
今声かけるなと怒られていた。。。
子どもは通常あんまり食べないので
いいお客様じゃない(あまり売り上げに貢献しない)
から嫌がられたのだろうか。
その割にうちの子たちはよく食べて
結構飲み食いしたのでまぁまぁよしと
思ったのかどうか。
真意は謎のままだが
接客は最悪だがお店は常に満席。
要因は本当に美味しい焼き鳥の商品力であると断定。
ただ、
広い店内、注文とドリンク提供と配膳を
一人でこなすおばさんは
いっぱいいっぱいの毎日が続き
そういう対応をせざるをえなかったのではないかなと
考えたりする。
が、
自分もサービス業に携わるものとして
反面教師としての意味で
大変勉強になりました。
タクシーの運ちゃんといい
焼き鳥屋のおばさんといい
上田は城下町だからか
長野が盆地だからか
よそ者を受け付けないような雰囲気を持っている人が
全てではないがいるということを
感じる出来事で
山形がおもてなしとか
人が温かいとか言ってもらえる意味を
改めて感じました。
ウマかったからよかったものの
これで不味かったらシャレにもならなかったところだが
いいネタもらったと思って
よしとすることにしよう。
さて食い過ぎて気持ち悪いくらいなので
早くホテル帰って明日に控えることに。
明日に続く。