さようなら、ゴメンね、ありがとう。
2016年06月27日
今日、
【お母さんのクルマ】とサヨナラをした。
ヨメさんが嫁入りの時に
持たされて来たクルマだ。
夫婦二人から
一人二人三人と
子どもが増えて
目に見えて手狭になってきた。
『狭いでしょ?
もっとおっきなクルマにしないと!』
と、誰から
何度言われても
何度説得されても
『私、このクルマが好き!』
掃除をしたり
洗車したり
ほとんどしないし、
よくぶつけてくる割に
愛着があるようで
頑としてこのクルマに
こだわり続けたヨメさん。
天井には
イタズラ書きの
アルファベットがあったり
ボンネットには
『すべりだい〜!』
って上から滑り落ちてついた
ひっかきキズ。
全部のドアには
誰か彼かが
手挟まれたり
ぶつかってタンコブ作ったり。
ボロボロなんだけれど
そのキズ一つ一つに思い出があって。
完全なる大人の都合で
手放す旨を子どもたちに伝えると
『どうしても…なくしちゃうの?』
とワンワン泣きだす
長男と次男。
子どもたちにとっても
生まれた時から
ずっと今まで一緒だった
【お母さんのクルマ】が
無くなっちゃったら
ショックだろうなと
伝え方には気をつかった
つもりでいたんだけど
まさかこんなに泣くほど
子どもたちにとっても
思い入れがあるだなんて
想像してなかった。
結果的に
ヨメさんの亡き父から
譲り受けることになったクルマ
プ◯ウ◯が、これから
このクルマの代わりに
なっていくんだけど、
多少
古かろうが
狭かろうが
燃費が悪かろうが
もうこれ以上乗れない!
ってところまで乗り潰し、
これが本当に
『モノを大切にする』
ってことなんだ!
と、感じさせるチャンスも
あったのではないだろうか
新しくて
少し大きくて
燃費がいい。
それが一番大切なことだと
思いこんでいるのは
大人の都合で。
それを家族の中で
一番分かってなかったのは
僕だったのかなぁ。
子どもたちが、
寂しがり泣く姿を見て
考えてしまう。
とにかく、
大したメンテもしないのに
一度も故障せずに
11年間わが家族を
安全に運び続けたくれた
このクルマ言いたい
『さようなら。
(ゴメンね)
そして、ありがとう。』
PS:『お母さんのクルマと写真撮って〜!』
と何度も何度もせがむ三人。
爽やかな風が吹く
梅雨の晴れ間の澄み切った空の下
我が家の愛車は
『私、みんなと最後だからキレイに撮ってね!』
って言ってるような気がした。