過干渉


2014年02月06日

【過干渉】

「ハンカチ持った?」
「靴下はいてないでしょ!!」
「ほら急いで!」

朝から毎日同じように世話を焼き続けるT子さんに、

毎日同じように世話を焼き続けられるYU作さん。


そんな見慣れた風景に、

「毎日毎日良くやるなぁ。」

と、静観している僕。


「お父さんもなんか言って!」

というT子さんに

「世話を焼くからしなくなるんだよ」

ここまでがルーチンのように繰り返されている我が家でした。


ところが、

先週の金曜からT子さんが高熱を出した。

土曜朝、起きてくることができない。

この日は、次男JUN平さんの幼稚園は登園日。

外は雪降りで、僕はお店の開店までに除雪をしなければならない。


さあて、どうしようか・・・。

と思っていた時、

颯爽と長男YU作さん7歳が

「僕がやる」

と言ってのけた。


そこからの彼はすごかった。

 

ネギを刻み、豆腐に油揚げ、そしてわかめを入れたお味噌汁を作り、

4人分の目玉焼きを作りながら

ネギとかつお節入れた納豆をかきまぜ、

朝食の支度をすませ、次男にご飯を出してあげた。

さらに、

JUN平さんのかばんをチェックし、

土曜日に持たせることになっている

おにぎりを一個にぎって、ノリを巻き、

濡らしたお手拭きを添えてかばんに入れ持たせた。

そして、

時間を見ながら、次男をバスのお迎えに合わせて

外に連れ出し、送り出してくれました。


本当はこんなにできる力があるんだ・・・。

それを発揮させられないのは

親が先取りして指示を出す

【過干渉】が原因だと痛感しました。


以前こんなことがありました。

うちのYU作さんと同じ年のお客様のお子さんが

我が家に遊びに来た時のこと。

「ハナ!ハナ!」

そう訴えるその子の顔には

見事な青っバナが垂れている。

意地悪な僕は

「ハナがどうした?ハナだけじゃわからない」


子「ハナ出た!」

僕「ハナ出たのか。分かった。だから何?」

子「拭く!」

僕「拭くじゃあ分からない!ハナが出て拭きたいときはなんて言う?」

子「ティッシュ~!」

僕「ティッシュがどうした?おじさんはティッシュじゃないぞ!」

子「ちょうだい」

僕「なにを?」

子「ティッシュ」

僕「続けて言ってごらん」

子「ティッシュちょうだい」

僕「わかった」

僕「おじさんは【ハナ】でも【ティッシュ】でもないんだよ。

だから今言ったみたいに【ハナが出たからティッシュちょうだい】って

シッカリと言わないと分かんないんだぞ!」

もちろんこの子の親御さんも、おじいちゃんおばあちゃんも、

とてもしっかりした方で、とても愛情深く、優しい方達です。


しかし、子どもが「ハナ!」と言っただけで

親や祖父母がオートマチックに拭いてあげる恵まれた(?)環境

にあり、幸せな子だなと思う反面、

気がつきすぎたり、やって上げすぎる環境は

子どもをいつまでも赤ちゃんのまんまで居させてしまうんだ。。。

と、ショックを受け、とても怖くなりました。


どちらも、親が子を思う愛情には変わりはないのでしょうが、

いつまで、自分は子どものハナを拭いてあげるのだろうか?

親から離れても、自分でなんとかティッシュを手に入れ、

自分でかめるようになって欲しい。

そうなる為の助走期間と訓練場としての役割が

幼少期の家庭はあるのではないかなぁと

常々考えています。


この二つの出来事から、

「もっともっとを信じてあげよう」

「もっともっとできることを増やしてあげよう」

この二つを胸に刻みながら、

毎日元気いっぱいの子ども達に向き合って行きたいと思いました。

 

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YU作さんの作ってくれたお味噌汁にご飯に目玉焼き。

もちろんどれもすっごく美味しかったですよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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