宮崎監督の三原則


2014年01月01日

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そして共にお店で活躍してくれたR子さん、

陰ながら支えてくれたT子さん、子どもたちにも感謝です。

 

一年の最後に

お給料と生活費を渡します。

おまけはいつもお手紙です。

今月はこんな話です。

 

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【宮崎監督の三原則】


                              2013・12・31


努力してない者は、努力している者には勝てない。

しかし、努力している者は○○している者には勝てない。

さて、○○とは?


映画監督の宮崎駿監督がいつも若いスタッフにいう

映画づくりの三原則というのがあったそうです。


「おもしろいこと」
「作るに値すること」


そして3番目は何かというと……

「お金が儲かること」


3番目はちょっと意外でしたか?

でも、これ当然なのです。

 

1本のアニメを作るのに、スタッフが400人~500人関わりますから、

人件費が膨大にかさむのです。


ちなみに、ひとりのアニメーターが1週間で描ける絵は、

時間にするとわずか5秒ほどだとか。


つまり、1年間やっても4分ほどの絵の分量にしかならないのです。
だから、2時間の映画にするには最低でも2年はかかる

しかも、宮崎さんは絵に妥協はない。

何度でもやり直させる。

うまく描けないものは自分でも描く。


こんな気の遠くなる作業を延々とやっているのがアニメ制作なのです。
だから、興行的にも1本たりとも外せない。

監督には想像を絶するプレッシャーが襲いかかるわけです。


儲けなければ次はないのです。


だからこそ、宮崎監督の3原則は
「おもしろいこと」
「作るに値すること」
「お金が儲かること」だったわけです。


しかし、宮崎監督は、自ら定めたこの3原則

一度だけ破ったことがあるそうです。

それは「となりのトトロ」のとき。


「となりのトトロ」は、宮崎さんの先輩であり、

盟友の高畑勲監督の「火垂るの墓」と2本立て上映になっていました。


つまり、興行成績をひとりで背負わなくていい。

プレッシャーが半分になったわけです。


プロデューサーの鈴木敏夫さんは、このときほど、

宮崎さんが楽しそうに働くのを見たことがないと言っています。


「トトロ」のときは、宮崎さんは近くのスタッフと楽しそうに

おしゃべりをしながら絵を描いていたそうです。


3原則の「お金が儲かること」というプレッシャーから解放されて、

心から楽しんで制作した初めての作品が「トトロ」


結果はどうだったのか?実は、ジブリ全作品のなかで、


いちばんお客さんが「来なかった」作品になったそうです。
楽しんだ結果は……惨敗でした。

 

楽しむことに関して、競馬の福永祐一騎手がテレビで

このように言っているのを耳にしました。


「努力している人は努力してない人には勝てるけど、
努力している人も楽しんでいる人には勝てない」


努力は辛いですから、いつか力つきます。
でも、楽しんでいる人は力つきることがありません。

だって楽しいんですから。その結果、
「努力してる人は、楽しんでる人には勝てない」となるわけです。

では、「これほど楽しそうに働くのを見たことがない」というくらい、
宮崎さんが楽しんでつくったはずの「となりのトトロ」の惨敗は

どう説明がつくのか。


実は、逆転劇が待っていたのです。


「トトロ」の場合は、映画では火がつかなかたものの、

テレビ放映で人気が爆発。


それで、ぬいぐるみメーカーがトトロの魅力に気づき、

キャラクターを商品化。


ジブリはこれまでキャラクター商品を考えたことはなかったそうですが

初のキャラクター商品が大人気となり、

なんと、最終的には最も大きな収益を生みだした作品になりました。


しかもその年の映画賞をほとんど総なめにするくらいの評価もえました。
楽しむ先には、奇跡が待っているんです。


では楽しむ秘訣は何か?


なあなあにやっているだけでは、

楽しくならないんです。


ラク(楽)と楽しいは違うからです。

楽しむ秘訣は、この4つに挑戦することです。

・「おもしろいこと」
・「作るに値すること」
・「お金が儲かること」

儲かるとは、観客の拍手のこと。
つまり、自分だけの面白さを越える必要があるのです。
ここに挑戦することがまた楽しいんです。

そして楽しむ秘訣、その最後は、

・「結果(未来)に執着せず、トコトンやること」です。


結果を思い通りにしようとすると、

同時に、未来に不安と恐れが生まれます。


だから、思い通りにしようという思いを手放しちゃう。
だって、

「ああなりたい、こうなりたいとか言ったって、

なるようにしかならないんだぜ」赤塚不二夫


結果への執着を手放していま、この瞬間をトコトン生きる。

すると、楽しくなるんです。

そのとき、思いをはるかにしのぐ奇跡が舞い降りるのです。

結果が楽しいんじゃない。
プロセスが一番楽しいんです!


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