観音様のまなざし


2019年07月25日

今日は理髪館いとうの
1
6回目の開店記念日です( ^ω^ )

毎年、実家の仏壇へのお参りをし、
両親と酒を酌み交わすことにしています。

16年前の今日は
今年と違ってすでに梅雨が明けており
不安と緊張で一睡もできずに

出来立てでピカピカの店内を
朝の6時からドキドキしながら
掃除をしていたのを
今でも思い出します。

最近はお店のやり方というよりも
自分の在り方が
どうなんだろうかと
考えることが多くなり

開店当初に比べて
自分が得たもの失ったものを
考えてみることが
増えたように思います。

そんな中ある出会いが
今僕に足りないものの
大いなる気づきをくれました。

【観音様のまなざし】

春から中学に通い始めた長男が
野球部に入部し、それにつられるように
次男も野球のスポ少に入ってしまった。

最近のスポ少は親の送り迎えや
付き添いが必要で
そのおまけでついてきた
同じ境遇のちっちゃい弟や妹たちが
グランドの隅で賑やかに遊んでいる。

うちの三男もその子たちと一緒に
野球ごっこをして遊んでいた。

セーフもアウトもどこいった?
と突っ込みどころが満載で

ルールもめちゃくちゃ
これ本当に野球なのか?
と思ってしまうようなものだけれど

だけど
ゲラゲラわらい
キャーキャー言いながら
それはそれは楽しそうに遊んでいる。

あぁ、昔はこうやって
遊んでたんだよな。

これが野球のスタートなんだよな。

なんかいいな。
こういうの。

そんな風に懐かしく思って見ていた。

傍らに子どもたちの姿を
ニコニコしながら
とても楽しそうに
眺めているお母さんがいて

その子どもたちが
楽しそうに遊んでいる姿を
見つめるまなざしが

とてもやさしく
あたたかく
慈しむような
慈愛に満ちたもので

「なんかこのお母さん
観音様みたいだ・・・。」

って感動してジ~ンと来た。

そして頭にはずーっと前に読んだ
ある話が浮かんできた。

お釈迦様の教えを700年かけて
お弟子さんがまとめたものに
「一切経」というものがあって

その中には「観音経」という教えがあり
このような一節がある。

==============================

今私たちの目の前に
子どもが楽しそうに遊んでいる

その遊んでいる子どもたちの姿を
人間だと思って私たちは見ている

実は観音様というのは
変装の名人で三十三の化身を持っていて

子どもの姿も三十三の化身の一つで

実は、
楽しそうに遊んでいる子どもというのは
観音様の化身かもしれない。

実は、
この楽しそうに遊んでいる子どもたちは
「観音様の化身かもしれない」ではなく
観音様そのものである

それを笑顔で楽しそうに見ている私も
観音様の化身かもしれない

実は、
それを笑顔で楽しそうに見ている私は
「観音様の化身かもしれない」ではなく
観音様そのものである

====================================

そのお母さんの眼差しに
観音様を感じたのは
そういうことなのかもしれないな
と思いました。

もっと、あたたかな目で
もっと、おおらかに
もっと、慈しみの気持ちを持って

一緒に楽しみ、見守ることができる
観音様に僕自身がなりたいなと
そんな風に思いました。

  

うちの子もよその子も
大人も子どもも関係なく

人の良い点を見つめ
善意と敬意を持って
目の前の人に真心を込める

そんな生き方を
そんな観音様のような目を
育んでいきたい

開店から16年経った今
そんなこと考えています。

これからは
僕がこの地で
このお店で

観音様のように
もっと、あたたかな目で
もっと、おおらかに
もっと、慈しみの気持ちを持って

ご縁をいただいた皆さまと
共に人生を歩いていきたい
そう思います。

2019・7・25
理髪館いとう 代表 伊藤規雄

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