師匠


2021年01月25日

久しぶりの二日酔いで
昼近くに起きた。
次の日(今日)は休みだから
飲み過ぎた…
という訳ではない
理容の師匠であり
人生の師匠
僕のマスター
僕の叔父さんが亡くなった。
山形から単身東京に乗り込み
スタッフをたくさん雇って
お店を繁盛させていた
幼少の頃見た叔父さんの姿は
憧れだった。
高校卒業後の進路は
東京へは行くと決めた。
僕にとって
東京に行く=叔父さんのところへ行く
ということだった。
叔父と甥から
師匠と弟子になり
他のスタッフの手前
人より相当厳しく育てられた。
みんなが怒られないことも
自分だけは怒られた。
そんな時は決まって
凹む僕を
居酒屋に連れ出し
愛情があるから怒るんだぞと
酒を飲ませてくれた。
酒の味など分からない若造は
苦いビールを口に運びながら
また明日からがんばろうって思えた。
師匠の性格や言動は
派手だったが
物事を一足飛びに
横着しようとすることを嫌い
落ち着いて目の前のことを
一つずつクリアし
その毎日をコツコツと積み上げるんだぞと
いつも薫陶を受けた。
東京を離れる時も
東京を懐かしみ遊びに来るより
自分のこれから生きていく
山形にしっかりと根を張れ
『お前はアニキを頼む』
とにかく『落ち着いて暮らせ』
と念を押された。
頼る心
甘える心が出ないように
連絡がないのは元気な印だと
それから東京へは
数えるほどしか行っていなかった。
具合が悪いと聞いた時も
僕にはそんなことは一切言わなかった。
きっと弱いところは
見せたくなかったんだと思う。
自分の人生や性格、考え方において
これほどまでに影響を与えた人は
いないくらいの存在。
本来ならば
お見舞いや
葬儀には
何を差し置いてもいかなきゃいけない存在。
しかし
緊急事態宣言中の東京の状況下
葬儀は家族葬でとのことで
顔を見ることも
参列することも叶わず
申し訳ない
やるせない
悲しい
様々な感情を飲み込むように
昨晩は胃に
酒を流し込んだ。
師匠の精神、魂を
僕が引き継ぎ
自分の花を満開に
咲いてみせたいと思いました。
叔父さんは好きだった
この天童の桜が。
マスター、僕を育ててくれてありがとうございました。

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