心のごみバケツ


2012年05月01日

今日は月末ですのでR子さんにお給料、

T子さんに生活費、そして月に一度のメッセージを渡します。

今月はこんな話です。

【こころのごみバケツ】

2012・4・30

元Yahoo!のクレーム担当者、デイヴィッド・J・ポーレイ氏が

心に響くこんな言葉を残しています。

 

 

その日、僕はタクシーでグランド・セントラル駅に向かっていた。

すると、道路脇の駐車場からいきなり黒い車が飛び出し、

僕の乗ったタクシーの前に強引に割り込んできました。

 

驚いた運転手さんが急ブレーキをかけたため、タクシーはスリップし、

前の車まであと数センチのところでかろうじて停止しました。

 

いきなり割り込むなんて信じられない!

でもその後、さらに信じられないことが起こりました。

黒い車を運転していた男(つまり危うく事故を起こすところだった張本人)が、

こちらに向かって、大声で怒鳴りだしたのです。

 

いったい、どういう思考回路をしているんだろう?

 

さらに驚いたことに、被害者であるタクシーの運転手さんは、

男の行動にいら立つ様子も見せません。

 

それどころかにっこりとほほ笑みかけ、

手を振ってその場を去ったのです。

 

これって、なんかの宗教なのか?

いぶかりながら僕はたずねました。

 

「運転手さん、あんなやつによくもそんな態度がとれますね。

あいつのせいで僕らは死んでいたかもしれないのに」

 

この運転手さんの返答が、

僕が今、「ごみバケツ」の法則と呼んでいるものの原型となりました。

 

彼はこう言ったのです。

「お客さん、こういう仕事をしているとね、

ああいう『ごみバケツ』みたいな人に

しょっちゅう会うんですよ。

 

彼らの心の中は、

不満、やり場のない怒り、落胆といった

感情の『ごみ』でいっぱいなんです。

 

『ごみ』がたまって心のバケツから溢れそうになると、

今度は捨てる場所を探す。

 

その時、お客さんがそばにいれば、

お客さんに『ごみ』を投げ捨てる。

 

相手はお客さんでなくてもいい、

捨てさせてくれれば誰でもいいんです。

 

だからね、『なんで自分がこんな目に!』なんて思う必要はありません。

 

ただ、にっこり笑い、手を振ってやり過ごし、

幸運の一つでも祈ってやればいいんです」

 

※『あなたの心の「ごみバケツ」を空にする本』より

 

人は真面目であればある程、いい人であればある程、

人の評判や批判を気にする。

何かちょっと避難されただけで落ち込んでしまう。

 

怒ったり、非難したり、罵倒(ばとう)したりする、

いわゆる悪のパワーが強い人は、往々にして、

善人をへこませ、圧倒する。

 

悪のパワーに対処するには、相手の倍のパワーで立ち向かうことも

時には必要だが、多くの場合は、

関わらずに「やりすごす」ことの方がうまくいく。

 

もし誰かに攻撃された時、

それが自分への非難ではなく、

『「ごみバケツ」が満杯でただそのはけ口にされた』とおもったら、

笑って「やりすごす」ことだ。

 

菜根譚(さいこんたん)の中にこんな言葉がある。

 

風来疎竹

(風そちくにくる)

風過而竹不留声

(風すぎて竹に声を留めず)

 

風が吹いて竹林がざわざわと音を立てる。

しかし、風が通り過ぎた時には、

竹林には何の音も残っていない。

 

誰かの非難や怒りという「ごみバケツ」を・・・

竹林のたとえのように

笑ってやり過ごせる人でありたいと思う。

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